「子がえし」とは、
この世に生まれた子どもをあの世に返すこと。
「地獄の教え 十選 ⑧」(2020.8.11日経)のなかで、
歌川国明「子がえしする人の結末」の地獄絵が紹介されていて、
冒頭のことに続いて
しばしば飢饉が起こった江戸時代の農村では、家族全員が飢え死にするのを避けるため、子どもを殺して、口減らしを行った
親は死後に自らは地獄に落ちると想像
などと記されていました。
まさに、人の口とは残酷なもの。
自分も、食べるものが無くなれば、正常と考えられている行動から離れていくのだろう。
また、
「ロシア軍蛮行 性暴力を「武器化」」(2022.4.19日本海)では、
3人家族の家に3月9日、複数のロシア兵が押し入った。
妻と息子を守ろうとした30代の夫は庭で銃殺され、妻は暴行された。
キーウ郊外ブチャでは、14~24歳の女性25人ほどが住宅の地下室で組織的に暴行され、うち9人が妊娠した。
ロシア兵はウクライナ人の子どもを産ませないためレイプすると話した
など。
飢饉でなくても、人間は地獄を戦争の現場で作り出している。
浄頗梨(じょうはり)の鏡には、必ず、自らが行った地獄図が映し出される。
それは、自分の行ったことは、誰あろう、自分がよく知っているから。
人は、死を迎える時、人間から、人になる。
この、「おもし」で、毎日、どうでもいいことなど、思ってしまったことを書いていますが、
人間由来の重い現実・課題の前には、多くの事象が吹き飛んでしまいます。
それでも、自らの口を糊塗すため、アルバイトに行くことも人間の現実。
ああ、
ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン(ロシア語)さんと
と
ウォロディミル・オレクサンドロヴィチ・ゼレンスキー(ウクライナ語)さん
そして、大国と呼ばれている国々の指導者たちよ。
今は、江戸時代の日本ではない。
輝かしいはずの21世紀。
指導力があるなら、即刻の停戦に尽力せよ。
月の初めに、そう強く思っています。