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「大国の近隣だからこそ」没原稿

 以下は、1カ月前に新聞投稿し、本日現在のところ掲載がありませんので、没になったと思われるものです。


題「大国の近隣だからこそ」

 カナダの元首相が「米国の隣で生きていくことは象の隣で寝るようなものだ」と語ったそうだ。フランス系住民の多いケベック州独立問題などを包含しつつ、大国と国土を接している国のご苦労をお察しする。

 直接領土が接しているわけではないが、大国の近隣で苦労してきた歴史の深さにおいて、日本列島住民には有史以前から長大な紆余曲折がある。大陸人より「背丈の小さい人種」を意味したという説もあるが倭人と呼ばれ、歴代の大陸政権へ遣使を送り認めてもらい、共に派兵し、近代には「眠れる獅子」との戦争も行った。

 今と中期的展望において、中華の国が、象なのか獅子なのか、はたまた鯨なのかは知らないし、寝ているか鎌首を持ち上げているのかもよくわからない。明らかなことは、日本人の私が存命中に中華を標榜する国は周辺国に良くも悪くも大きな影響を与え続けるということだ。大国の近隣であり、他国への配慮を不可欠とせざるを得ない国こそ、様々な事情を抱える世界の国々の要になるべきだと信じている。

 今後、半世紀程度の見通しの中で、日本は国際連合安全保障理事会の常任理事国となり、議長国を恒常的に務めることを目指したい。行儀のよさや、スポーツで対戦相手も応援する心の広さ。また、白人(露国)に戦勝した過去を持ち、中東諸国などに潜在的期待を持っていただけている日本国は、それにふさわしい。そのためには、これから50年程、国連をリードするための至高の平和主義を提起・実践すべきだ。第1歩は、米国の核の傘に残ったままだとしても、核兵器禁止条約に署名する。ダブルスタンダード批判も受け入れる。目的のため手段が矛盾するようなことはいつでもどこでもあることだ。

(文字数は、698文字です。)


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