• 記事検索
RSS

体があることを忘れている男性(おもしー309)

「皮膚を労わる男性は気付きを得る」(2023.5.13朝日の書評)で、

書名「電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました。」

著作者:伊藤聡さん

が、紹介されていました。

書評者は、磯野真穂さんでした。文化人類学者さんということです。


書評の前半に、

私たちは、「ありのままのあなた」というフレーズを妙に好む社会で暮らす。

しかし人間は「ありのまま」が耐えられない生き物だ。

素っ裸に見える民族ですら、刺青(いれずみ)などを用い、必ず体に手を入れる。

なぜか。

それは不安だからである。

人は、幾許(いくばく)かの安心を、そうやって得て暮らしている。

ただ、

その不安を相当程度解消する方法が一つある。

それは、体があることを忘れること。

言い換えるとそれは男性であることだ。

「男女の関係性において、男はあくまで『見る側』であると、多くの男性が思い込んでいる」

「目しか」ない男性は多い。

体があることを忘れている男性は多い。

などとあります。


はー。

よくも、端的に、評していただいていること。


そういえば、

カップルと言うか、アベックと言うか、今の時代どう表現すればいいのか不明ですが、

男女二人が連れ立って歩いていて、向うから、同様なお二人が近づいてくるときに、

果たして、それぞれの目線は、まず、どこに行くのか。

それぞれとは、

どちらのお二人さんも、向かってくるお二人さんの女の方(かた)を見る。

男女ともに、向う側の女の方を見る。

そして、見た女の方は、自分と比較して、あせったり、安心したりする。

だから、どちらであっても、自分の横の男の腕をより近づける。

そして、いつまでも見ている男の目を見て反応をうかがう。

だから、「いつまで見ているのよ」と、言葉にしたり、言葉にしなくても別のことで気をそらさせようとする。

そうどこかで読んだことがありました。

そうかもしれません。

書評を読み、そんなことを思い出しました。


そうか、

男は体がないのか。

目しかない?

(これでは、まるで、男は透明人間のよう。

それとも、耳なし芳一ならぬ、目だけが空中を移動しているバーチャルな世界?)

逆に言うと、

(失礼な言い方になるのかな?)女は体がある。(リアルな世界?)

(女の人しか、男女ともに、目に入っていない?)


体があることを忘れている男性は多い。

逆に言うと、(これも、失礼な言い方になるのかな?)

体があることを忘れることができない女性は多い?


「ありのまま」は、不安だから、刺青などを用いて、体に手を入れる?

それって、「すっぴんでは人前に出られない」とニアリーイコール≒なのか?


好まれるというフレーズの「ありのままのあなた」の「あなた」とは女の人のこと?


なんだか、男性から女性に対する一面的・一方的な面が強いようでいて、

でも、そんな場面も多々ある、いや、ヒトの感情の根っ子のほうに強くある部分であり、

それの上に成り立っている、ヒトや人の社会に生きているのだろうなあ。

特に、ジェンダーギャップ指数どん尻のようなお国では。


消費額において、男女の比率は3対7だと聞いている。

男の3割って、何に使っているのだろう。

実用の能力を大きく超え過ぎた性能の自動車や、

ほんのわずかのようでいて、そのわずかの差に何十倍もの金額差をつけている腕時計など、

そういったモノの所有ができていることで、社会的立場の優位さをこれ見よがしに押し付けるような、見える物、

また、肩書など、

多くは見栄のために使っているように思う。

女の7割の主要な部分は、やはり、生活重視。

そして、先の刺青のように、身を飾るもの

 なのだと思う。


男は、やっぱり、キリギリスでバイオリンを弾かなくてはならないのだろうなあ。

なにも楽器ができない身の程が、悲しい。

そういえば、一昨日の新聞折込だったか、ギターなどの音楽教室の広告が入っていました。

そんなことが気になる僕も、やはり、体が無くて目しかない、変な生き物なのかな。

磯野さんの本があれば、今度、図書館でお借りしたい。

そんなことをおもってしまいました。

「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」


コメント
name.. :記憶
e-mail..
url..

画像認証
画像認証(表示されている文字列を入力してください):