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「あまりにも、卑怯」没原稿

 以下は、2カ月前に新聞投稿し、本日現在のところ掲載がありませんので、没となったものと思われるものです。


題「あまりにも、卑怯。」

 広辞苑では、卑怯のことを「心が弱く物事に恐れること。勇気のないこと。臆病。」とされている。「認諾」。こんな言葉もあるそうだ。これも同書では、「民事訴訟において、原告の請求を正当だとする被告の陳述。請求の認諾。」とある。私は怒っている。言われなければ、認めないのか。提訴されなければ、そのまま、ほおかむりし、知らないふりをして押し通そうとしていたのか。私は、なにを言っているのか。勿論、森友訴訟終結の報道に触れ、感じた怒りだ。

 還暦を過ぎ、経験と言えばおこがましいが、やってみて、できた、できなかった、その度に、人々の生のそこかしこを垣間見ることもある。人の、顔や声、その姿により、だいたいの感じがしれてしまう。隠せない。隠そうとすればなおさらみっともなく、顕わなものとなる。誰しも、当然、私にも、臆病風に吹かれて勇気が出せない卑怯なところはある。そんな人間に、人様のことを、あれこれ述べる資格はない。人間社会の中で、そこまで言わんでもいいとも思う。しかし、この「認諾」という逃げは、あまりに卑怯な行為ではないか。追い詰められて、こんなことでもしなければ、もう逃げることができないのだろう。国側で担当されている人にも同情する。こんなことで新たにその人が心の病に蝕まれているのかもしれない。国政を担おうとする気力が砕けることを恐れる。「ご遺族の気持ちを考えると痛恨の極み」と為政者が言ったそうだ。この人達もしれた顔や声をしている。

 嫌な手を使いたくないが、逃げるのであれば、全て「認諾」させればいい。億円どころか兆円の、あまりにも法外な額を、些細なことでも追加で提訴すること。法曹界にお願いしたい。

(文字数は、695文字です。)


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