なんとも、穏やかではないタイトルですが、
「世界秩序 鉄からシリコンへ」(2022.11.21日経)のなかで、
ウクライナがろ獲したロシア軍の戦車を調べると、冷蔵庫から取り出した中古の半導体が使われていた
ミサイルの精密誘導 略 半導体の性能が上がれば誘導の精度も高まり
AIの発展で、戦闘ロボットのような自律型致死兵器システム(LAWS)が現実味を帯び始めた2016年ごろから、半導体の戦略的重要性はもうワンノッチ高まった
半導体産業の特徴は寡占度の高さ
メモリーは韓国の2社が世界市場の44%
プロセッサーによるコンピューティングパワー(計算力)の37%は微細加工に優れる台湾積体電路製造(TSMC)など台湾勢が供給
米政府が巨額の補助金を投じてTSMCの先端工場をアリゾナに誘致する
先端半導体の量産に不可欠な製造装置市場を牛耳るのは、 略 日米欧のビッグ5(5社)だ。
ハイエンド半導体の設計ソフトは米国がほぼ独占する。
つまりバリューチェーンの要所要所にチョークポイントがあり、そこを差し止めれば中国やロシアに対して技術の兵糧攻めが可能となる。
などとあります。
これを読むと、
中国が、台湾に対して、一つの中国などと言っているのは、
半導体の兵糧攻めを恐れ、自前生産(生産している国・地域の取り込み)をしようとしているから。
そう感じてしまう。
ロシアにしたって、どうしても、半導体の力が欲しい。
兵器も、命中してなんぼ。
あたらなければ、誰もたいして怖くない。
過去に、人が決死を覚悟して魚雷や戦闘機で、敵機に体当たりしたのも、人の能力で命中精度を上げるため。
半導体の能力で、狙いどおりの場所に誘導し着弾させることができる攻撃と、
大砲の角度を調節しながら発射するような20世紀までの攻撃との違いもあり、
ウクライナ優位の戦況が現実となっている。
そう受け止められる。
まるで、映画の「ターミネーター」の世界のよう。
そんな、戦争なんて、止めてしまえ。
映画だけで充分です。
なんのために、継続しているのか。
年を越せば、侵攻を始めた2月なんてすぐ来る。
1年を越させずに停戦させることを、切に願います。
停戦して、産業振興で、半導体も作りたければ自国生産に注力すればいい。
それをはなから諦めているのか、
時間がないと受け止めているのか、
よくわからないけれども、少しでも、どこかの隙間でも、
自力を向上させる以外に、
人間社会での存在感を示すことは、とても困難。
台湾が供給する半導体が魅力を輝かせるのも、その困難を経た結果だと思う。
でも、
日本にいる僕は、今64歳、何ができているのだろうか。
自問と自答できない日々を送っています。
まあ、でも、なにごとも
「窮すれば独りその身を善くし 達すれば兼ねて天下を済う」
晴れの日もあれば、雨や雪の日もある。
そんなことをおもってしまいました。
「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」