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酸素のなかった時からの古細菌の末裔のひとつが僕(おもしー281)

「われら古細菌の末裔」が(2023.4.15朝日の書評)で紹介されています。

2008年に深海の熱水噴出口で見つかった古細菌は、私たち動物や植物など、より複雑な生物にしかないと考えられていた重要な遺伝子を全部持っていた。

つまりこれこそ我らがご先祖、らしい。

20億年ほど前、遠縁ですらないはずの細菌を体内に取り込み、部品にしてしまった。

ミトコンドリアと葉緑体。

呼吸と光合成をつかさどる、生命活動の根幹だ。

姿をおがんだ者はおらず

その壁は20年に日本の研究者が破った。深海の環境を再現する装置を開発し、12年かけて培養に成功。ついに現物の写真を撮った

と、あります。

本の題のとおり、僕も、その末裔の個体のひとつ。と、思っています。


「より複雑な」と「より」をつけて比較されているのは、「古細菌」ではない「細菌」。

それにしても、

「部品にしてしまった」あたりのことを、昨日、熱っぽく語る。

誰がって、バイト先仲間の女子大学生。

高校生物がとても面白かったと言う。

「古細菌」と呼ばれているけれど、「細菌」より新しい。とも言っていた。


酸素が地球上に増加してきた時のことも語っていた。

シアノバクテリアによって、爆発的に増加した酸素。

その酸素をエネルギーに変える手段として使う「細菌」を部品にして、今では、ミトコンドリアと呼んでいる。


「「腸内細菌バンク」構想」(2023.4.5日経)では、

腸内細菌を凍結保存する「腸内細菌バンク」の構築

健康な人の腸内細菌を移植する治療法が先進医療として承認された。

治療に使う腸内細菌は不足している。

などとありました。


深海とは異なるけれども、腸内、特に大腸内は、ほぼ無酸素。

だから、腸から出てしまえば(大気にさらされれば)、酸素にやっつけられてしまう。

古細菌にしても腸内細菌にしても、ともかく、無酸素状態でなければ、生きていけない。

移植するったって、かなり難しそう。

培養するのも大変だったそうだし。


「温泉からゴールドラッシュ」(2023.4.8日経)では、

温泉水から金の回収に成功した。

金鉱脈はマグマに含まれる金が地下深くで高温高圧の熱水に溶け出し、地表近くで固まったもの

「ラン藻(シアノバクテリア)」と呼ばれる藻の一種

金属を吸着する性質を生かし、藻のシートに金を吸着させて濃縮する仕組みを確立した。

藻のシート1トンあたり最大30グラムの濃縮を確認した。

世界の主要金鉱山でとれる金は、平均で鉱石1トン当たり数グラムとされる。

温泉からの金供給コストは、他鉱山の平均コストよりも安い

などとありました。


ここでも、シアノバクテリアが登場します。

地球上で、ラン藻と呼ばれたり、植物の中で葉緑体として活躍したりしていて、

動物なんて、植物に養ってもらっているようなもの。

植物だって、原核生物に頼っているようなもの。

たぶん、細かい菌たちの世界は、とてつもなく深い。

そんなことをおもってしまいました。

「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」


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