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木桶(おもしー282)

子供の頃に、かくれんぼして遊びました。

いくつもあった大きな木桶の後ろに隠れたものでした。

もう、60年近く前のことになるのかな。


「巨大おけを絶やすな!」竹内早希子さん(著)が(2023.4.15朝日の書評)で紹介されていました。

高さと直径が2メートルはある、人が入れるくらいの巨大な木桶

一度作れば100年から150年は使える

かつて木桶は酒蔵が注文し、

20~30年後にバラされて醤油の蔵元で使われた。

さらに同じ桶は味噌づくりにも受け渡され、

1世紀以上にわたって活用される

各々の蔵の微生物がすみ着き

などとありました。


近所の造り酒屋さん。

少し関連:朝日新聞「声」に掲載していただきました。

いつのころからか、大きな木桶が、大きな金属のタンクになっていた。

子どもの目線からすれば、とても大きかった木桶

タンクは少しスマートのよう。

(木桶は底部よりも上の方が直径は大きく見え、タンクは下も上も同じようなので、そう見えたのかな?)

タンクになってみると、お酒をたしなむ年齢にもなかった子供ながらにして、なにか、寂しさを感じてたなあ。

使われなくなった木桶が空き地に放置され、くだんの、子供の遊びに使われた次第。

その後、記載のとおりのように、醤油蔵や味噌づくりに活躍してくれていたのであれば、これは、少し胸を撫で下ろす。

でも、そんな時代ではなかったのだろうなあ。

箍が外れたり、緩んだりして、桶の木が自然に朽ちていたものもあったようだし。


住みついていた微生物も、酸素を含む大気に晒され、どこかに行ってくれたのか?

関連:酸素のなかった時からの古細菌の末裔のひとつが僕(おもしー281)


隣の県の醤油蔵の木桶醤油の香りがとてもよかった。

買いに行かれた方が、いかにも醤油づくりのおじさんから買った と 言っていてけれど、

いかにも醤油づくり の おじさん とは、どのような おじさんなのか?

木桶のようにほのかに人間臭さが薫り高いのか。

酸素のない世界で馥郁とする菌たちのように、寡黙な仕事師なのか。

それとも、醤油のように、色黒い方なのか。

そこでは、商品名にあるとおり、木桶で醤油を仕込んでおられるのでしょう。

おじさんもお元気で、

(64歳の僕が、オジサンと申しあげるのも、失礼とは思いますけれども、)

木桶も息災で役に立っていただけることを。

そんなことをおもってしまいました。

「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」


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