チリといえば、ワイン。
サンライズという銘柄を20年ほど前からだったか、
いかにも太陽の恵みたっぷりのフルボディの深い味わいで酔わせていただいてきた。
最近は、もっぱら、1本500円のアルパカだったか。
そんなチリは、送電網の先駆けで、再エネ普及が促進されているらしい。
たぶん、
そもそも南北に細長い国の形で、送電に苦慮されていたのだろう。
「送電網増強、再エネ普及左右」(2023.5.25日経)では、
火力を代表とする従来型の電源を想定した送電網インフラでは再エネの供給と需要をうまく結べず、空間的に市場の分断が生じる現象が世界各地で起き始めている。
再エネの供給に適した地域は電力需要の中心地から離れた土地に集中しやすい
解決策は、再エネ資源が潤沢な地域と需要の中心地の間の送電網を増強し「市場統合」を進めること
(そして、だからこそ)
自由化前まで地域独占企業だった大手電力の子会社に送配電線の系統運用を任せれば、自由化後に新規参入企業に対して公平な競争環境がつくれないことは明白
日本の発送電分離の手法では
市場競争の根幹である送配電線の系統運用が大手電力子会社の子会社に託されたことが問題
などとありました。
言われんとすることは、
僕の住んでいる地方は、中つ国である中国地方。
この地方の大手電力会社は中国電力。
その中国電力株式会社の子会社さん(名前は知りません。)に発電された電力の
送電・配電を託すこととなると、
従来型で既存の電源を中心とした運用を重視し、
新たな再エネ発電との空間的乖離を生じさせやすく、
新規参入が生みだしにくくなる。
それを空間的な市場の分断と表現されていて、
チリのような再エネ普及の障壁となる。
そういうことなのかなあ。
だけれども、
日本では、良くも悪くも、遠隔地の発電所から消費地まで送配電してきた。
端的な例が、福島の原発から首都圏まで。
言われるようなことは、
もっと遠隔な送電のことなのだろうか。
例えば、北海道から首都圏まで。
九州から関西圏まで。
もっと遠くまで?
それなら、
ヘルツの違いをやめることも、規模の利益を産めることのような気がします。
(勿論、具体的な数字はわかりませんが。)
日本の電源周波数は、だいたいと言ってはそのあたりの方に失礼ですが、
フォッサマグナあたりで、東西が異なっていて、送電するためには変換する必要がある。
(富士川(静岡県)と糸魚川(新潟県)を境に東側は50回(50Hz=ヘルツ)、西側が60回(60Hz=ヘルツ))
そんな、周波数が異なる国は世界にあるのだろうか。
まあともかく、
チリのアカタマ砂漠の太陽光で発電された電力をサンティアゴまで送電し各地の電力価格を均した。
日本各地で、再エネ発電が普及となり、その恩恵を日本全土に拡げるためには、
たしかに、既存の送配電を元とした考え方から踏み出さなければ、
再エネ普及そのものが滞ってしまうということは理解できます。
それにより、日本での進捗のスピードが世界に遅れているようなこととなっているのであれば、たしかに問題だなあ。
そんなことをおもってしまいました。
「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」