何しているのか気にも留めていませんでしたが、
「カードでいっぱいだ。」
「レシートばっかり。」
「大したことない。」
などと言われて、
こちらを見て「えへへ。」
長財布のジッパーを閉めていた。
唖然として、声が出ませんでした。
あーあ。
僕は、何が起こっているのか即座に理解できず、即断即決できないことを思い知らされた。
いつも、
何故そんなことをするのだろうから、思考を開始するので、何らかの反応をするまでに、とても時間がかかる。
なにって、
置いてある他人の財布のジッパーを開けて、中身を確認されていた。
(確認にとどまっていると思うけれど、当初、何をしているのか見てもいなかったので自信はない。)
そこにいたのは、僕とその人だけ。
(その時、僕は、何か読んでいたような。)
財布の所有者は、屋外で知人と懇談中。
日時と場所は、 ですので、昔話ではなくこの前のこと。
たぶん、何方様も、
家族の財布でさえ、開けるなんて、憚られる。
なにかの必要があった時に、本人の要請などに基づいて開ける。
まして、他人様の財布なんて、なるべく近づきたくもない。
かつて、なにかの忘れ物で、お財布があった時に、
どなたかと一緒に開けて、所有者確認をしようとしたけれど、
何が入っているかよりも、
ともかく所有者の確認できそうなものの所在を、
しかたなく、探った。
とても、嫌な思いだったことを、憶えている。
一般的にはそんなところでは。
だから、
どうしてそんなことをされたのだろう。
たぶん、
御自分が社会的にあまり認められていない自覚があり、
年齢が下の方で、自分よりも下に見たい人がいたときに、
その証明として、その人の財産などを端的に示すものとして、
財布(長財布には、結構いろいろ入りますから)の中身を見てみたい、
(そんなもの見たって、限られたその時だけの情報しかないのに、)
そして、(紙幣などがあまり入っていないことで)
「大したことない。」
クレジットカード(信用力)に特別なものも無いようなことで、
安心?する。
それにしても。
どうも、そんな感じを受けますですけれど、
そんなことしてはいけません。
(とても、遅きに失していますが。)
やめなさい。
(今度、遭ったら、そう言います。)
僕にも、
何方様よりも、優位な立場でありたい。
そんな気持ちは当然にある。
しかし、
どんな立場なのかは、社会は勝手に決める。
そんなことに、振り回されたくないので、
最近は、それで?といった受け止めをしている。
しかし、
世の中には、いろんな方がおられるなあ。
他人の財布を、第3者の前で、勝手に開けて中身を確認する。
書籍やTVの犯罪の場面じゃないけれど、
そんなこと、生まれて初めて遭遇した。
(僕も、甘い甘い、おめでたい人生を歩んでいるなあ。)
もしかして、
僕の財布も、置いていたことも無きにしも非ず、もう既に開けられている?
(みたいなら、見られても特段のことはないので、見ればいいけれど、)
それこそ、
「大したことない。」
そんなことをおもってしまいました。
「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」