戦争というのはそんなことも当然に含む。
「「斬った」誇るおやじ 嫌で嫌で」(2023.12.10朝日の戦争トラウマ)のなかで、
渡河作戦中に流れ着いた戦友の遺体を踏んだそうです。
「靴がいぼる(埋まる)ったい、腹の中に」。
内臓が腐ってズブっと腹に入るんでしょうね。
その悪臭と無残さ。
子ども5人を抱えた月給1万円そこらの旋盤工なのに、給料をはたいてやけ酒をあおる。
などと、
武田鉄矢さんの語りが掲載されていました。
「ウクライナ、負けない条件」(2023.12.14日経)では、
停戦を求める声は聞かれなかった。
もちろん、
戦闘を続けたいわけではない。
ウクライナ側によれば、2014年以降、ロシアは20回、停戦合意を破った。
仮に停戦してもロシアは兵器を大増産し、すさまじい再侵略を仕掛けてくる。首都は落とされ、国民が抹殺されかねない・・・・。
ロシアの戦車、戦闘機・爆撃機は、それぞれウクライナの2倍強と約14倍にのぼる。
などとありました。
個々の生命体に対する戦争による無残さ。
戦争と呼ばれる国家という組織同士による個々の生命体に対する暴力・抹殺・存在の否定。
何のために、組織を組み、国家体制を整えようと、人類は するのだろうか。
大量の生命個体を殺める手法を、
いかに効果的に、行使するか。
そんなことを実践していて、
ロシアのウクライナのガザ地区の、そうあなたの、もとより僕の、未来は明るくなるのか。
誰しも踏みたくはないし、
踏まないようにしたいのはやまやまなれど、
そんな余裕もない緊迫した状況が、
気が付けばそんなことをしていたということにさせる。
いつか泥の深い工事現場に登山靴で踏み入ってしまったことがあった。
泥の粘度が高く、危うく、登山靴が脱げてしまうところだった。
少し、その泥が、登山用の靴下に付着した。
武田さんの語りの中の、
気付けば悪臭を放つ内臓の踏み付けであれば、
靴の中まで、その内臓の一部が踏み込んできたのかもしれない。
僕たちの住む世界には、そんな、拭っても拭い切れない現実があると思っている。
冷たい緑茶を一口、口にする。
平静にそんなことができることをつくづく有難いと思うが、
今日の緑茶の味は、いつもより少し苦い気がした。
そんなことをおもってしまいました。
「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」