さらりと書かれているけれど、
生活の質がこんなに変わるのか と 説明する言葉がないほどに。
でも、
そこには、
その生活を行われてきた人にしか体でわからないものがある。
「一度つけた人工肛門を閉じる手術をする病院がある」
今では一般的な手術になっているが
「病院や医師の技術で患者の生活の質はこんなに変わるのか」。執刀医は憧れのスーパーヒーローだった。
センター試験模試で偏差値は30程度。
16歳で極道の妻になり、29歳で司法試験に合格した大平光代さんの「だから、あなたも生き抜いて」などを読んだ。全く分からなくても参考書を「とにかく書き写す」という勉強法をまねした。
予備校生活2年で高知大学医学部に合格できた。
などと
「偏差値30から医学部合格」(2024.1.20日経の向き合う)に、
記されています。
僕の父親が亡くなってから40年近くが経過しようとしています。
若いお亡くなりで、晩年という言い方がそぐわないように感じるけれども、
その頃、病を得て人工肛門を処置してもらうこととなり、
亡くなるまでの数年間、その状態と付き合うこととなっていた。
ストーマを貼り付けするところがかゆくなると言っていた。
たしか、担当してくれた研修中だったような若い看護師のお嬢さんが、手書きの図付きの解説書のようなかわいらしい冊子を作ってくれて、人工肛門の扱いを説明をしてくれていた。
「杉村さんは、これからずっと、人工肛門と付き合っていくことになりますので」
とのくだりなどもあり、看護師さんのやさしさが身に染みたことを記憶している。
その方は、医療の現場に、今はもう立っておられないのだろうか。
生活の質。
ヒトの体が、
当たり前のように動いてくれることは、
そうではない時間に滞てしまったときにはじめて身に染みるもの。
さらに、
書かれていることのなかには、
その生活の質を変えることができる技術取得を志し、
どん底のような学力からのご努力をなされたということ。
やっぱり、すごいひとだなあ。
勇気づけられます。
そんなことをおもってしまいました。
「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」