10~20年先など中期的に価値を保全できる実物資産を買っている
と
「ピンクダイヤ 5.3億円 内外富裕層、宝石に注目」(2022.10.14日経)に
ありました。
それ以外の記載では、
日本国内の宝石に、内外の富裕層が注目している。
オークションでは希少なピンクダイヤモンドが国内最高額の5億円超で落札された。
海外からは記録的な円安で円建て資産が割安に映り、
国内では円からのキャピタルフライト(資本逃避)もみられる。
関心を集めた背景はピンクダイヤの希少性だ。
ピンクダイヤのほとんどを供給していたオーストラリアのアーガイル鉱山は、資源枯渇で20年に閉山。
「6.11カラット(約1.2グラム)のピンクダイヤ」 略 5億3千万円で落札が決まった。
急速に進む円安も一因だ。
日本百貨店協会(東京・中央)によると、美術・宝飾・貴金属部門の売り上げは8月まで19カ月連続で前年比プラスが続く。
高いものから売れていく
などとありました。
キーワードは、円安・逃避・希少の3つだと思っています。
まず円安。
このまま円を持っていても、この先、もっと価値が下がるかも。イギリスのポンドが史上最安値を更新し、それは米ドル/円なら360円より安くなるようなこと。10年先にそこまではとも思うが、今のうちに と、考える国内の人。
いまなら、5億円といっても1ドル150円ぐらいだから300万ドルちょっと。少し前の1ドル100円のままなら500万ドルであった、300万ドルなら、これは安い。と、海外の方は考える。海外からの旅行者たちも口々に安いとTVで言っています。
逃避は、
国内の方は特に、円安と同様に、円から、何か別のもの、個別の国の信用力に頼る通貨よりも世界共通に価値が認められているモノ・実物がいい。と、考える。
希少は、
そのもの自体に価値がないように見えても、希少であるだけで、金額は跳ね上がるもの。
(モノでなくても、暗号資産のように実物がなくても)
カネ余りの政策であるならば、なおさらだ。と、資金に余裕のある人々は考えている。
それにしても、
高いものから売れていく、って、
何時か聞いたセリフ。
そう、日本のバブルの時によく言われていたことです。
金融緩和で、日本円はじゃぶじゃぶ。行き場を失っています。
暴走しようとしています。
しかし、それは、富裕層のお話し。
記事の最後は、
「安いニッポン」で富裕層が着々と資産を積み上げていく姿を映している。
と、締めくくっています。
貧富の差は確実に広がっていて、
日本国の政権運営者や日銀の姿勢や政策は、
その痛々しい傷を更に広げようとしている。
そういう風にしか受け止められない。
だけど、
ダイヤモンドなんて、
ありふれた原子である炭素(C=カーボン)の塊ではないか。
炭素原子同士の結合の仕方が違うだけで、鉛筆の芯(黒鉛)と同じもの。
黒鉛は安くて、中性子の吸収が少なく減速能力も大きい優秀な減速材のため、チェルノブイリ原発などの黒鉛炉(こくえんろ)に減速材として使われた。
炭素は、火災に遭えば、燃え尽きて、温暖化のガスCO2になるだけ。
この度のダイヤは、窒素などの不純物がほとんど含まれない一段と希少な部類とのことだが、
外からの(希望の)光が指してくれなければ、自らは煌めくことはできない。
どんな方が、御購入なされたのか。
(また、どんな方が手放されたのか。何年か前にもオークション結果が新聞記事になっていたような。国内最高額ということで、相当な利潤を得られているのでしょう。)
ここらあたりも
それこそ、新聞の印刷で鮮明とは言い難い1.2グラムの写真を斜に構えてみてしまうわたくしめのごまめの歯ぎしり で、ございます。
逃避させる資産無し。希少性よりも日常の必需品、円安で高い海外産よりも国内産がいい。
これも、歯ぎしりの内でございます。
そんなことをおもってしまいました。
「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」