ドン・キホーテは、痩馬のロシナンテと共に世の中の不正を正す旅に出るべきだと考え、風車に出くわし、巨人だと思いこみ、突撃し、跳ね返されて野原に転がった。
という筋書きもあり、
風車に向かう、ドン・キホーテとロシナンテの絵を時折見ます。
「連日の円買い介入か」(2022.10.25日経)では、
21日 略 1ドル151円90銭台と32年ぶりの安値を更新した。
その後、政府・日銀による円買い介入で一時1ドル=144円台後半まで下げた
21日の介入規模は9月を上回る5.5兆円規模との見方がある。
24日にも政府・日銀が2営業日連続で介入を実施したとの観測が市場で広がっている。
財務省幹部も「介入で円安が止まるとは思っていない」
などとありました。
24日は149円台でしたので、介入効果の速やかな雲散霧消といっていい。
雲散霧消の行き先の、その一部が次の記事。
「個人ニンマリ、為替介入で利益」(2022.10.24日経)では、
介入を受けいったん144円台まで急上昇した。
この円急騰にニンマリしたのが 略 個人投資家 略 利益を手にしたとみられるのだ。
逆張り取引をしてきた 略 読み通りの展開になった。
介入でドルが下落したら、買い戻して利益を確定する
などとありました。
全ての個人が利益を出しているわけではもちろんないでしょう。
ただ、手立てを知っている人間たちへの膨大な利益供与。
それが、円買い介入の実態や結果だと思っています。
連日の円買い介入ということですが、
むなしさ、はかなさ、あわれさ、なのか。
複数の国家の協調した介入ではなく、ひとつの国が行う単独介入はとても非力とされます。
自ら保有していると思っている力のようなものへの過信と無責任。
その非力な単独介入。
金融緩和と円買い介入は目的が違うので矛盾しないと主張されていますが、
それをまともに受け止める人はどれほどおられるのだろう。
世の中の不正を正す働きは、どちらなのだろうか。
金融の流れに、掉さす動きなのか、
そのさされた棹による一時的な逆流を元の流れにするような動きなのか。
多分に、より自然な動きの方が、結果的に不正を正す働きだと思っている。
ドン・キホーテが野原に転がるのは致し方ない。
付き従うロシナンテも、かわいそうだが、役割の上でしょうがない。
ただ、
日本に住み続けようとしている私は、
さながら、「将来島を手に入れたあかつきには統治を任せる」というドン・キホーテの約束に魅かれ、彼の従士として旅に同行するサンチョ・パンサの立場なのか。
彼らに魅力を感じないが、
遍歴の騎士と誤認なされている御仁方に付き合わされ続けるのだろうか。
時間稼ぎの金融緩和と財政出動はもうだめです。
それにしても、10月23日の日本経済新聞に10月21日に行われた円買い介入の記事がありませんでした。
(22日の記事には間に合わなくてもね。)
日曜日とはいえ、日本経済の新聞を自負されているのだろうに。
地元紙には、共同配信の記事でしたが、ありましたよ。
そんなことをおもってしまいました。
「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。)」