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必ず帰ってくる=身に降りかかる(おもしー696)

市内の歩道でマスクを拾いました。

その横に、自動車メーカーの小さなエンブレム(硬質プラスチックのような)も落ちていたので、 あれれ、 ゴムのパッキンのようなものも、 それらも拾って、アルバイト先に戻り、ゴミ入れに入れました。

適正に処理されますよう 願いを込めて。


自宅の不織布マスクの説明には、素材はポリプレピレン不織布とありました。

ポリプロピレンは単量体としては、 CH2=CH(CH3)なので、

それを重合して繊維状にされている。

水に浮かびます。

拾わなければ、海に流れ、浮いて漂い、生物の消化管を何万世代も詰まらせる。

紫外線などでいくらか分解され、世界中の渚で絶え間なく細分化され、マイクロ化されると、細かくなればなるほど遠くまで大気中を浮遊して飛ばされ生物の呼吸器、肺胞などに留まって出すことはできない。


ひとつ拾えば、ひとつだけきれいになる。

それは見えている範囲で確かな事実。

しかし、

「プラごみ条約作り 規制対象に隔たり」(2024.5.28朝日)に、

プラスチックの現状と予測 OECDの資料から作成(の図では)

2060年は、

生産が12億3100万トン リサイクルや焼却などの排出が10億1400万トン

排出の中で、環境中への流出など不適切な投棄が15%(つまり1億5000万トンぐらい)

で、

海や湖、川への蓄積量が、4億9300万トン

ということでした。


いつぞや読んだ、海の生き物の総体重を、海に蓄積されるプラスチックの重さが上回る予測とのことだったけれど、その5億トンに近い数字は、そんなことを示しているのだろう。

そして、

おそろしい話だと思っているのは、

液体中の海水の中ではなくて、

気体である、大気の中に、

くり返すけれど、太陽光や世界中の渚・岩礁で手荒く洗われて、マイクロ化した、ナノ化したプラスチックが、何千年・何万年も、生き物を苦しめていくのじゃないかと思ってしまうこと。


拾ったマスク。

拾わないままなら、環境に暴露されて、細かくなって、必ず身近に帰ってくる。

それは、わが身に良い影響を与えるはずがないので、身に降りかかると言っていい。

前記の現状(2019年)では、

環境中への流出など不適切な投棄が3億5300万トンの22%(つまり7766万トンぐらい)ということなので、

僕が拾ったマスクと硬質プラスチックなどは、それをナノ程度軽減したに過ぎない。

環境への蓄積を対策するのに、海や大気に国境(国別)なんてとても滑稽。

人間っておもしろいことを言いますね。

そんなことをおもってしまいました。

「おもし=新聞記事などを読んで、おもってしまったことです。


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